
Q1 日本のお客様に、Akros Silicon 社(以下 Akros 社)のご紹介をお願いします。
Akros 社は、リモート&インテリジェントネットワークの基幹となる電源管理を可能にする、高効率かつ高機能パワーマネージメントICのリーディングメーカーです。 当社のソリューションにより、お客様である電子機器メーカーは、より効率的で先進的な製品の開発が可能となり、そしてエンドユーザーの省エネにも貢献できるようになります。
Q2 他社と比較して、Akros 社製品の特長を教えてください。
当社が独自に開発した革新的デジタル絶縁技術 GreenEdge™ が最大の特長です。従来不可能とされてきたパッケージ内部での高耐圧絶縁バリアとこのバリアを介したデジタル通信を可能とする技術です。この技術により、これまで実現できなかった絶縁型電源のプライマリ回路とセカンダリ回路を1パッケージに集積することが可能となり、従来にない高い集積密度を持つパワー SoC を製品化しました。効率的かつ高い柔軟性を備えたSoCは、従来の複数パッケージで実現していた電源に比べ、大幅に回路の専有面積を縮減できます。しかも使用部品の削減によるコストダウンも可能となり、エンドツーエンドシステムの能力アップも期待できます。
Q3 今後の開発ロードマップを簡単にご紹介ください。
当社のロードマップでは、コアコンピテンシーである高効率アナログ回路と絶縁技術の結合を中心にした SoC製品を目指しています。私たちのSoC製品は、業界で最も統合されているPoEソリューションです。SoCは省スペースとコスト削減につながるだけでなく、より高度なネットワークパワーマネージメントを必要とする応用デザインに最適です。
AS18xx シリーズは、PoE システムの PD ユニット用に開発されました。AS18xx シリーズ PoE システムパワーマネジメント IC は内部絶縁バリアに GreenEdge™ での GPIO チャンネルにより、プライマリ側-セカンダリ側間で I2C またはデジタル信号による情報伝達が可能になりました。現在、トータルネットワークパワーマネジメントを実現したデバイスは、AS18xx シリーズだけです。将来的には絶縁型パワーコンバータも統合し、さらなる高効率と低コストを提供していきます。
Q4 日本でのターゲットマーケットを教えてください。
日本市場での主なターゲットは、デジタルネットワークで制御される製品の電源管理に重点を置いているお客様です。日本は高効率のパワーネットワークにおいて、最先端の国です。ネットワークケーブルを通して電力を供給されている製品は、今後さらに大きなパワーを必要とし、市場のセグメント規模も拡大してゆきます。Akros 社の製品ラインナップは、コスト面、仕様面でより厳しい設計要求に直面するメーカーの、これからのニーズに最適なソリューションとなるでしょう。
Q5 日本市場において、特に成長を見込んでいるセグメントありますか?
日本を含め世界的に、IP カメラや IP 電話、ワイヤレスアクセスポイント(WAP)、携帯電話基地局などのPOE市場が、私たちのマーケットです。さらに、日本では LED やE Lなどの次世代照明やビル管理における空調制御、セキュリティシステム、メディカル機器などへのアプリケーションへも広がりつつあります。照明市場において、「Light Over Ethernet (LoE:イーサネットによる照明の給電と制御)」を新たなソリューションとして提案する会社も、我々の新しいお客様です。
Q6 日本市場において、今後期待すること教えてください。
日本はインテリジェントパワーマネージメントによる省エネの分野で世界をリードする国です。そのため、日本でのネットワーク制御電源の可能性は非常に大きいと見ています。
Q7 グローバル電子とのパートナーシップにおいて、どのような期待を持っていますか?
グローバル電子は、お客様の設計目標を満足させることが可能な設計リソースを持っています。Akros 社とグローバル電子のパートナーシップによって、高いテクノロジーを持つ日本企業が電源要件に煩わされることなく、高度化複雑化する製品開発に集中できるようになることは間違いありません。
Q8 最後に、日本のお客様へメッセージをお願いします。
パワー設計において Akros 社の製品を選択していただいたお客様に感謝の意を表したいです。お客様のエキサイティングな新製品の開発の力になれるよう、今後も努力してまいりますので、宜しくお願いします。