
Q1まず、御社を簡単にご紹介してください。
Bourns は、エレクトロニクス業界におけるコンポーネンツ・ソリューションのリーディングカンパニーです。創業者の Marlan Bourns と Rosemary 夫妻が、 1947 年にミシガン州からカルフォルニアに70年前ミシガン州からカリフォルニアに創業のために移住したことがこの会社のすべてのはじまりです。
本社は、カリフォルニア州の太陽溢れるリバーサイド市にあり、現在もプライベートカンパニーです。従業員は全世界で約 6500 人、生産拠点は、北米、中米とイギリスを含む欧州から日本や台湾、中国などを含むアジア地域まで世界・各地域に15ヶ所以上あります。
Q2他社と比較しての Bourns 社の強みをおしえてください。
私たちの強みとして、最も大事な点は人材だと思います。設立からのプライベートファミリービジネスのため、長い期間をかけて人材を育成するという強い文化が根付いています。
製造面では、ビジネスをグローバルに展開しているため、多くの国際規格に準拠したものづくりに取り組んでいます。また、業界が要求する信頼性を高く認識しており、リーン・シックスシグマ(Lean Six Sigma)による継続的なプロセス改善にも強くコミットしています。
私たちの市場ノウハウも注目できる点です。マーケットに対して、各セグメントに特化したアプローチをしています。そうすることで、多数の市場におけるトレンドが把握でき、満たされてない市場ニーズの発掘につながります。そこにBournsの幅広い製品ポートフォリオを活かすことができます。
つまり、Bourns の強みは、「良い人材」と「高い技術と製品」をいかにお客様にとって価値のあるソリューションとしてつなげることだといえます。
Q3Bournsの主力製品について簡単におしえてください。
Bourns を語る上で「Trimpot®」を外すことはできません。Trimpot とは、現在もなお世界で幅広く使われている私たちの主力製品で、創業者の Marlan Bourns が発明したトリミングポテンショメーターです。Trimpot ビジネスに関連して、数年前に村田製作所のトリミングポテンショメーター事業を買収しました。過去に村田とは技術提携をしており、買収はその長年の関係の自然の延長と言えるでしょう。このような背景で、Marlon から始まったトリミングポテンショメータービジネスは更に強化されました。
またトリミングポテンショメーター製品ライン以外に、過熱、過電圧、過電流保護製品の豊富なラインアップもあります。これらも私たちにとって重要な製品セグメントです。
最近では、マグネティクス市場でも成長を遂げています。ここ数年、この業界における事業買収をしたことが背景にあります。その結果、中国に製造拠点を持つようになり、今後もこのビジネスの拡大を目指します。
このような事業の多様化により、複数のプロダクトセグメントの相乗効果が働いて、より早い段階でお客様のデザインプロセスに参加できるようになるメリットが生まれています。
Q4世界的に、かつアジアでの特に日本では、どのマーケットをターゲットにしていますか?
ターゲットマーケットはとても興味深いトピックです。「御社のターゲットは何?」また「どの市場を目指すか?」とよく聞かれます。
Bourns では特にマーケットにおける「バランス」を追及しています。ここ15年間で15社を買収し、現在25種類もの製品ラインを製造しています。その結果、複数の製品セグメントに渡るバランスを確保しました。このバランスのおかげで、特定の業界また産業の不況期を乗り越えられ、ビジネスサイクルから守られています。
具体的にいうと、まずオートモティブ産業では、部品レベルの販売とステアリング角度、ペダル角度などのセンサモジュール製品販売にて重要な地位を得ています。コンシューマー市場や産業機器、通信分野においても、かなりの地位を獲得しています。
市場セグメントに特化した私たちのアプローチのもとで、ターゲットにしているセグメントはいくつかあります。現在は、ネットを通して接続されているあらゆるデバイスにどのようにして効率的かつ効果的に給電するかはみんなの課題です。そうすると、電源分野は必然と重要なマーケットになっています。これはBournsの製品ポートフォリオと合致するため、当然、細心の注意を払ってフォローしているマーケットの一つです。
Q5日本でのBournsの最近の動きをおしえてください。
日本での歴史を少し紹介しますと、1992 年に Bourns 株式会社を日本で設立しました。その後、2014年には、小松ライト製作所を買収し、日本国内で4つの製造拠点と 400人 の人材を得ることとなりました。日本での設備も人材も拡大したことで、日本のお客様のニーズに、より的確にお応えできるようになり、日本での私たちの存在感と信頼感がより強くなったと思います。特に車載分野においてだと考えています。
日本における車載分野に関しては、サプライヤーとして認められることは時間と労力がかかります。しかし、私たちはこれを日本のビジネス文化特有の側面として受け入れ、尊重しています。
私たちは、車載分野で、日本のお客様が求める製品とサービスの提供を徹底し、一人前のサプライヤーとして認められるよう努力をしています。
Q6日本のお客様をどんな体制でサポートしていますか?
Bourns の電子部品ラインに関しては、以前から現地の販売スタッフとFAEでサポート対応をしてきました。また、アジア地域の各ハブからもサポートを提供してきました。前述したとおり、小松ライト製作所を買収したことで、日本国内に特化した販売とビジネスリソースを追加しています。
また、お客様サポートの観点から、弊社のディストリビュータチャンネルはとても重要な役割を果たしています。日本の場合、グローバル電子は特に大きな存在です。グローバル電子は、2018 年にはパートナーとして40周年を迎え、私たちの長年のビジネスパートナーです。
私たちは、日本において、弊社の直販営業スタッフ、グローバル電子のような代理店と買収によって獲得した人的リソースからと多くの角度からお客様をサポートしています。
Q7グローバル電子とのパートナーシップにおいて、将来的な期待をおしえてください。
グローバル電子とのパートナーシップは 40 年近くにさかのぼります。どのようにしてお互いの強みの相乗効果を出して日本のお客様によりよいサービスを提供できるか、という前提で築いてきた関係だといえます。
その前提を背景に、グローバル電子は FAE による技術サポートや、販売面での、的確な販売予測による在庫の確保と重要な役割を果たしています。お互いの強みの相乗効果を発揮しているこの長年のビジネスパートナーシップは、これからも日本のお客様の成功に貢献できると確信しています。
日本は、独創性があり、品質と信頼性も高いリーディングマーケットとしての位置付けを保ってきました。現在、日本経済の見通しも非常に良く、総合的に考えても、グローバル電子との強い絆によって、日本での継続的な成功への道を共に行けると信じています。
Q8日本のお客様へのメッセージをどうぞ。
Bourns は今年創立70周年を迎えました。私たちの歴史を通して、全世界で知られ尊敬される企業になるよう努力してきました。日本においては、長年、数多くのお客様とお互いに実りあるパートナーシップを構築できたことにとても感謝しています。
品質と性能の高いスタンダードを誇る日本企業は、エレクトロニクス業界における世界的リーダーです。私たちにとって、このような日本のお客様の成功に少しでも貢献できたことはとても光栄なことです。
これからも努力をし、日本市場また日本のお客様が期待する高品質と高性能な製品および一流のサービスを継続し、お客様の長期的な成功に貢献したいと思います。これが、私たちからお客様へ感謝を表す最高の恩返しだと思っています。